【ラボ用LAQUA】電気伝導率測定における温度影響について
<span style="color: #448cd4;font-weight: bold;">電気伝導率測定にはなぜ温度測定が必要なのですか?</span>|溶液の電気伝導率は液温によって変化します。|同一サンプルでも、液温が異なれば電気伝導率の値が異なります。|したがって、電気伝導率の測定時には、測定時の液温も併せて記録する必要があります。|このため温度測定が必要となります。|【関連】{{[電気伝導率標準液の温度テーブル](#q=【ラボ用LAQUA】電気伝導率標準液の各温度における値が知りたい)}}|||<span style="color: #448cd4;font-weight: bold;">溶液の電気伝導率はなぜ温度によって変化するのですか?</span>|一般的に温度が高くなるにつれて溶液中のイオンの運動が盛んになります。|そのため、電気伝導率が高くなります。|||<span style="color: #448cd4;font-weight: bold;">自動温度補償(ATC)と手動温度補償(MTC)の使い分けは?</span>|<span style="font-weight: bold;">自動温度補償(ATC)</span>| 電極に内蔵している温度センサでサンプルの液温を測定し、その温度における値に補正します。||<span style="font-weight: bold;">手動温度補償(MTC)</span>| サンプルの温度を事前に測定し、手動で装置に温度値を入力します。| 電極内蔵の温度センサの精度は±1℃のため、より精度の高い測定をされたい場合はMTC(手動温度補償)に設定し、恒温槽などでサンプルの液温を調節した値を本体に入力してください。|||<span style="color: #448cd4;font-weight: bold;">電気伝導率セルに内蔵されている温度センサ(サーミスタ)の精度は?</span>|計器側の回路上の誤差を含めると、測定値の精度は±1℃です。|||<span style="color: #448cd4;font-weight: bold;">温度換算機能とは何ですか?</span>|溶液の電気伝導率は温度によって変化します。|溶液の電気伝導率を比較する場合、同一温度で比較しなければなりません。|このため、サンプルの温度特性に応じてある温度(基準温度)における電気伝導率に自動的に換算して表示する機能のことです。|||<span style="color: #448cd4;font-weight: bold;">換算する基準温度は設定できますか?</span>|機種により0〜100℃まで任意に設定可能なものと、25℃固定のものがあります。|各機種の取扱説明書を参照してください。||【関連する質問】|{{[取扱説明書が欲しい](#q=取扱説明書が欲しい)}}|||<span style="color: #448cd4;font-weight: bold;">温度換算機能はどのようにするのですか?</span>|機種によって設定方法が異なります。|基本的には温度係数の入力と換算基準温度を入力し、温度換算ONで測定します。|||<span style="color: #448cd4;font-weight: bold;">温度係数とは?</span>|溶液の導電性は溶液中のイオンによってもたらされます。|ある温度を基準として電気伝導率が1℃あたり何%変化するかを示すのが温度係数です。|単位は% / ℃(ある温度にて)であらわされます。|||<span style="color: #448cd4;font-weight: bold;">温度係数の求め方は?</span>|実際にサンプルの電気伝導率を測定して求めることができます。|は基準温度の周辺の温度(t1 ℃)および、それより少し離れた温度(t2 ℃)における電気伝導率を測定し、次の式より計算します。||α0=100( L1-L2 ) / { L2( t1-t0 )- L1( t2-t0 ) }||t0:基準温度(℃)|α0:基準温度におけるサンプルの温度係数(%/℃)|L1:t1 ℃におけるサンプルの電気伝導率|L2:t2 ℃におけるサンプルの電気伝導率||2点以上の温度における電気伝導率を測定し最小二乗法などにより直線近似しても誤差が小さいと認められた場合は、|温度と電気伝導率の回帰直線式(L=at+b)あるいはグラフを用いて任意の2点を求めて上式により算出することも可能です。||また、文献などである温度における温度係数が示されていますが、|その値を利用する場合、温度換算される基準温度における温度係数に換算する必要があります。|その場合、次式より設定したい基準温度における温度係数(α0)を求めることができます。||α0=αt / { 1- αt ( t-t0 ) / 100 }||t0:基準温度(℃)|α0:基準温度におけるサンプルの温度係数(%/℃)|αt:t ℃におけるサンプルの温度係数(%/℃)||【関連する質問】|{{[電気伝導率測定時に間違えて温度換算機能をOFFにして測定してしまった。](#q=【ラボ用LAQUA】電気伝導率測定時に間違えて温度換算機能をOFFにして測定してしまった。)}}|{{[電気伝導率測定時に間違えて温度換算機能をONにして測定してしまった。](#q=【ラボ用LAQUA】電気伝導率測定時に間違えて温度換算機能をONにして測定してしまった。)}}|||<span style="color: #448cd4;font-weight: bold;">同じサンプルを複数の拠点で測定した際に電気伝導率が一致しないことがあるのはなぜですか?</span>|拠点間の測定環境の違いによるサンプルの測定温度差が要因として考えられます。|サンプルの温度が違うと電気伝導率も変わります。|電気伝導率計にはサンプルの温度により電気伝導率を補正する機能(温度換算機能)がついているものがありますが、|より正確に測定するためには温度換算機能を使用せずに恒温水槽などを使用し、|サンプル・容器・電気伝導率セル・温度計を同時に同じ温度へ調節して測定する必要があります。|サンプルをゆっくり撹拌すると温度が均一になります。||恒温水槽がない場合や恒温水槽の温度変動が許容範囲外である場合は、|サンプル・容器・電気伝導率セル・温度計を同時に加熱または冷却した後に室温でゆっくり温度変化させて所定の温度で測定してください。||<iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/_LM2-EZRjbc" title="【わかりやすい!】電気伝導率(導電率)の基礎講座" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe>
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